近所のスーパーに置いてある血圧計で測った時は丁度良いくらいの血圧値なのに、人間ドックで測るといつも高い、このようなケースは少なくありません。血圧は常に変化しますし、僅かなことで上下します。人間ドックの予約時間に遅刻しそうだからと、慌てて駆け込んで検査着に着替え、その後すぐに血圧を測ったのでは、誰でもいつもよりも高い値となります。血圧は安静時に測らないと正確な数値が出ません。
少なくとも人間ドックを受ける検査機関に到着して検診着に着替えたら、5分~10分くらいはのんびりと安静にしてから検査を受けたいものです。また、少しの感情の高ぶりも、敏感に血圧がキャッチします。検査機関で血圧を測定する際は、多くの人が「高かったらどうしよう」、「入院や手術が必要な異常が見つかったらどうしよう」などと緊張するために、血圧が上がってしまうことも多々あります。男性の場合は、測定する看護師さんが美人だと、緊張してドキドキするために高くなる場合もあります。
このように白衣を見るとそれだけで血圧が上がる人もいて、このような高血圧を白衣高血圧と呼んでいます。血圧を測定してもらう時は、ゆっくりと鼻から息を吸って口から吐いてという深呼吸を3回ほど行ってから測定してもらうと良いでしょう。白衣高血圧を見破るためには、自分の普段の血圧値を知っておくことが大切です。人間ドックの検査機関で普段とは全然違う血圧値が出た場合は、その旨をスタッフに伝えて、別の看護師に測定してもらう、後でもう一度ゆっくりと測定する、などの対応を取ってもらうのがベターです。