
昭和30年代と現在の食卓の様子を見ると大きく変化したことがあります。昔は色々なものが、木材や陶器で出来ていました。例えば、箸は木で作ったものが普通でしたし、茶碗などは陶器でできているのが普通のものでした。しかし現在では、そのようなものの多くは、プラスチックで置き換えられています。
プラスチックの材質というのは、高分子材料と呼ばれます。その原料は石油を作る際に出来るナフサと呼ばれるものです。エネルギーの主体が、石油を用いるということもあって、我が国には多くの石油が輸入されますのでその際に出てくるナフサを利用して様々なものを作り出そうというわけです。このように私たちの生活を一変させる高分子材料なのですが、その形を作るという方法については木や陶器とは大分異なった方法が用いられます。
主に用いられるのが射出成形と呼ばれる仕組みを利用したものです。射出成形とは、温度を上げて溶融状態にした高分子材料を型に入れ、それを冷やすということによって成形を行う仕組みです。高分子材料の融点というのはそう高いものではありませんので、鉄などの場合に比べ大変低い温度で成形を行うことが可能であり、大変効率的に製品を作り出すことが可能です。このように高分子材料は、射出成形と呼ばれる仕組みを利用することにより、安くて効率的に製品が作り出されたことによって私たちの身の回りで多く見られるようになってきたわけです。
現在では、高い強度が必要となるようなものでも高分子材料で迎えられるようになってきました。
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